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火魔人のベビメタ語り

BABYMETALのファンブログ

大人の操り人形なんかじゃない!ダウンロードフェスで新たな伝説

「奇跡」なんて言葉は軽々しく使うもんじゃないのかもしれない。

でも、BABYMETALには大げさな言葉がよく似合う。

ミュージシャンくずれのビッグマウスが戯言を吹聴しても、たいがいはその広げた大風呂敷をたためないでいる。

BABYMETALは違う。地に足をつけ、人気だけに頼らず草の根活動し、地道に実力でそれを成し遂げてきた結果だ。

命を削り魅せるパフォーマンス。己の限界を超え、自己ベストを更新する。

 

2014年、イギリスのメタルフェス”ソニスフィア”で見せたように、いくらアウェイだろうが、ヘイターも冷やかしもその場でノックアウトしてきた彼女たち。

SU-METALが”女王(クイーン)”と呼ばれるのも納得だ。

メタラー達は彼女たちの勇気に感服した。

観客の中には実際にロックスターを夢見たバンドマンもいただろう。

多くの人は大人になり夢を諦め、いつしかメタルTシャツを脱ぎ、ジャケットとネクタイに着替えていった。情熱の炎は消えかけても音楽が好きなことには変わりない。

メタルの聖地イギリスの大型フェスティバル。メインステージに現れた日本のティーンエイジャー三人組。

BABYMETALを観て彼らは何を思っただろう?・・・6万人もの観客を目の前に臆することなく立ち向かっていく彼女たちの姿に奮い立ったことだろう。

もし自分がそのステージに立っていたら緊張のあまり小便を漏らしてたかもしれない、と。

 

そして完全に心を奪われたオーディエンス達は彼女たちに忠誠を誓った。

そのステージは今後伝説として語り継がれるだろう。

 

 

・・・そしてまた新たな伝説が生まれた。

イギリス・フランスで行われたダウンロードフェスティバル2016。

フェスのプロモーターは以前「BABYMETALを出さない」と息巻いていたが去年は盟友ドラゴンフォースのステージにサプライズゲストで登場し、観客どころかそのプロモーターをも驚かせた。

そして今年、満を持してセカンドアルバムを引っさげて、名実ともにスケールアップしたBABYMETALの登場に用意されたのは堂々のメインステージ。

フェスの前々日にはイギリスで最も売れている音楽雑誌”ケラング”主催のケラングアワードで2度目の受賞を果たしたばかりのBABYMETAL。

しかも今回の受賞は「Best live band」賞だ。他のアーティストを退けてこの賞に選ばれるなんてタダの”色物”なんかではない。バンドが”本物”と認められたようなものだ。

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フェス当日。現地組のツイッターやファンカムを頼りに、日本にいながら遠いイギリスの情報を追いかける。今では”ペリスコープ”というアプリによって動画を生中継しているファンもいる。画質は落ちるもののリアルタイムでライブ映像を流せるという、なんともすごい時代になったものだと感心する。

 

会場にはBABYMETALの噂を聞きつけ始まる前から徐々に増えていく観客。

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12万人・・・。花火大会なんかじゃない。みんながみんなベビメタを見にステージに集まった観客だ。見渡す限り地平線までギッシリと埋まった人、人、人。

そのほとんどが初見だろう。

今回はイギリスのメタラーだけではないフェスのラインナップからも予想できるようにロッカーやライト層まで客層は幅広い。

うん、その分もしかしたらソニスフィアで恐れられていたペットボトルの雨も今回ばかりはありうるかもしれない・・・。

そんな不安をまた具現化したように空には雨雲。そして開始前にはいきなりの豪雨。

メンバーの中に強力な雨女がいるのかと思うほど(なんとなくSU-METALっぽい?笑)BABYMETALのライブには雨がよく似合う。

しかし、その土砂降りの雨に打たれても大観衆はBABYMETALを見たさにその場を離れることをしない。

 

雨に濡れたステージ、このまま最悪のコンディションでライブができるのか?

激しいダンスが踊れるのだろうか?まさか雨が止むまでやらない?

 

そこに現れたのはなんとBABYMETALのプロデューサー、”KOBAMETAL”その人であった。彼は自ら赴いてステージの水を撒いていた。f:id:himajin-metal:20160614212029j:plain

傲慢にふんぞり返るプロデューサーなんかとは違う。裏方に徹しながらもBABYMETALの屋台骨を支えてきた人、そして奇跡のプロジェクトを作り上げた張本人。

 いや、奇跡なんてそんな何度も起こることじゃない。しかしその奇跡が起こる確率を最大限に高めていくのも彼の仕事だ。

逆に、起こりうる危険・失敗や、トラブル、あらゆる不安分子を取り除きBABYMETALの通る道を導いてきた。

つねに演者が万全の体制でパフォーマンスができるようにと最良の選択をしてきた。

インタビューでもインタビュアーの質問のチェックを行ったり、ツアー移動中にも黒人のボディーガードをつけたりと余念がない。

まさに過保護の親のようにBABYMETALを一番近くで陰ながら見守って来た存在。

以前PerfumeのラジオでBABYMETALのメンバーがKOBAMETALのことを「お父さん」

と呼んでいたという裏話があったが、あながち間違いでもなかっただろう。

 親子同然の絆がそこにはあるのだろう。

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止まない雨の中、通称”紙芝居”と呼ばれるオープニングムービーと共に神バンドが登場。湧き上がる観客の声援。

 

01:BABYMETAL DEATH

そしてオープニングに最も適している曲「BABYMETAL DEATH」に合わせ3人のフロントマンも姿を見せた。

心なしかソニスフィアで見せていたあの不安な表情など見当たらない。

自信に満ち溢れている。

幾千もの戦いを経て、アウェーをホームに変えてきたチームベビーメタルにとってはオーディエンスは味方でしかない。このでかいステージにおいても安心できる場所なのかもしれない。

 


BABYMETAL - Opening / Babymetal Death @ Download Festival 10th June 2016 | #DL2016 LIVE!

 

02:ギミチョコ!!

2曲目はみんな大好き「ギミチョコ!!」。YouTubeで5000万以上を超える再生数を叩きだしたのは伊達じゃない。

以前は他の曲で徐々にボルテージを上げていき、ライブの中盤辺りで爆発させるためにとっておいた伝家の宝刀だったが、今回はいきなりフルスロットルで仕掛けていく。

モッシュをしている皆の顔が笑顔で溢れていく。

メタルでHAPPYな気持ちになれるバンドなんて唯一無二ではないだろうか。

レインコートを着ていることも忘れ、はしゃぎまくる観客。


Download Festival 2016 Baby Metal: Gimme chocolate

 

03:Catch me if you can with Kami band intro

BABYMETALをヘイターから守ってきたとても大きな要素がこの神バンドの超絶演奏の説得力だ。

メタル全体から見てもトップレベルという彼らのテクニックがなければBABYMETALは海外でウケなかったかもしれない。

始まる神バンドソロ。神バンドにおいてもここで初めてアドリブが許される時間。

まずはギター二人、小神様の変態テクニック(褒め言葉)と、以前のセオリーを織り交ぜたプレイとは変化をつけ攻めてきた大神様、神バンド一番人気とも噂高いBOH氏のベース、正確でいて激しいドラミングの青山氏と、代わる代わるスーパープレイを連発し会場を沸かす。

そしてそこにBABYMETALの「ハイッ!ハイッ!」という三人の声が加わり、まるで合体ロボのようにそのすべてのパーツが一つになりグルーヴが生まれる。

間奏ではSU-METALが「make circle!」「bigger!bigger!」と容赦なくサークルモッシュを煽る。彼女のクルクルと回す指一本に操られるようにモニターには巨大なサークルモッシュが竜巻のようにうねりを作っていた。

 


BABYMETAL - Kami Band Solo (+ Catch Me If You Can) @ Download Festival Paris

(動画はフランス公演のもの)

 

04:メギツネ

この曲は海外でもかなり評価が高く、SU-METALの聴かせる和風メロディーとお祭りのようなフリで盛り上がれるが、今まではギミチョコ!!ほどの盛り上がりはなかった。

しかし今回は違う。メギツネでも煽る煽る。「1,2、123 jump!!」のカウントともに一斉にジャンプさせるという裏技を使い、さすがの地蔵を決め込んだ観客さえもたまらずタガを外して弾け始める。

もうここまで来たら無敵状態。

 完全に会場を支配したBABYMETALにオーディエンスはひたすら服従するのだ。

この煽りひとつひとつもこのツアーを通して身につけてきた奥義だ。

まさに「進化するメタル」!

 


BABYMETAL - Megitsune (Download Festival, 2016.06.10)

 

05:KARATE (C&R)

そしてセカンドアルバムを牽引するキラーチューン「KARATE」。

今や海外でのその人気は「ギミチョコ!!」をも超える勢い。

ブレイクコアの凶悪なイントロとゆいもあのアンバランスな掛け声があったかと思うと

SU-METALの勇気を奮い立たせるようなBメロと力強いサビ。

間奏に入りエモさが増していくギター。そして「Woh~♫」とハミングを始めるSU-METAL。ここでのメロディーはツアーを通して全部違うことからその場で生まれたアドリブだということがわかる。

決められたお約束ではない。今生まれたばかりの生の声。まさにLIVE!

彼女の自我が解き放たれた瞬間。


Babymetal - Karate , Download Festival 2016

 

06:Road of Resistance

最後を締めくくるのはやはりこの曲「Road of Resistance」。

「イジメ・ダメ・ゼッタイ」に変わる新たなアンセムとして定着しつつあるこの曲でも

もちろん客を煽る。

SU-METAL達が腕を広げるしぐさをするとモーゼの十戒のように人の波が掻き分けられ巨大な空間ができる。

その場でサークルの中心に向かいぶつかる激しいモッシュWOD(ウォール・オブ・デス)が起こる。

そして激しいブラストビートで駆け抜け、エンディングを迎えると、シンガロングによって12万人が一つになるというとんでもない光景が広がっていた。

例のごとく、今回もペットボトルの雨は降らなかった。

降ったのは土砂降りの雨とそれに負けない拍手の雨だった。

 またしても勝利を掴んだBABYMETALの進撃は止まらない。

 

BABYMETALはこれまで決められたことしかできない”大人の操り人形”と揶揄されることも多かった。

しかしどうだろう。

BABYMETALが「歌え」と言ったら歌う。「騒げ」と言ったら騒ぐ。「回れ」といったら回る。

大人の操り人形なんかじゃない。もはや”大人が操られている”ではないか。

 


BABYMETAL 「新たなる伝説!」 DOWMLOAD FESTIVAL UK Digest 10.June.2016

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